今回の見学会・交流会は、他支部の設備女子会とコラボで開催するという初めての事業であった。今までも、全国から参加者が中部に集まっていたが、コラボ企画という形を取るのは新しい取り組みであった。

この支部間交流事業の企画は、近畿支部設備女子会の堤美智子代表（高砂熱学工業）から声をかけていただいたことがきっかけである。まずは地域的に隣接している『中部＆近畿』の交流を狙ってみた。波及効果を考え、第11回目事業にして、初めて申込受付開始日時を記載した案内を出した。開催日2ヶ月以上前の申込受付開始日であるにも関わらず、わずか１日半で満員に達し、その反響には非常に驚いた。

参加してもらえなかったキャンセル待ちの多数の方には心苦しい思いであったが、見学者人数については、設備女子の応援ということで、㈱シーテック名古屋熱供給センター様に過分なご配慮を頂戴したことを申し添えておく。

見学会は、栄のランドマークである中日ビル地下にある名古屋栄四丁目地域熱供給プラント（名古屋熱供給センター）の地域冷暖房設備（DHC）で実施した。中日ビル・栄サンシティービル・栄 森の地下街・名鉄瀬戸線栄町駅に熱供給を行っている施設である。

中澤所長より最新の熱供給プラント施設概要をはじめ、中日ビル建て替え工事期間中の仮設プラント等の説明をしていただいた後、地下４階の監視室、地下５階の特高変圧器、貫流ボイラー、ターボ冷凍機、７階屋上の冷却塔を２班に分かれて見学に回った。

取り扱いが容易で、ボイラー取扱資格が必要ではない小型貫流ボイラーの使用、需要変動に迅速に対応できる電気で稼働する冷凍機、大型冷却塔の周りに設置された防音壁等、各所での設備面での工夫を中澤所長、川崎様から実際に現在稼働している大型機器の前でそれぞれに説明をしていただいた。見学者からも活発に質問が出て、専門的なことにも詳しくお答えいただいた。

大雨の予報が出ていたので、屋上見学ができないかと心配したが、天気予報が外れ、予定通りのルートで見学ができたことは幸運であった。

交流会では、講師の中澤所長、川崎様、サポートしていただいた水野部長にもご来賓としてご出席いただき、引き続き設備概要について個別に詳しくお聞きできる機会を持った。生き生きと有益で技術的な情報交換をしたり、ワイワイと他愛の無い会話をしたりして、勤務している企業や職種が違っても、設備業界で働いているという共通点だけでたくさんの女性が集まり、ゆるくつながり、少し元気になって「明日の仕事もがんばれるかも・・・」という場所づくりの役割を支部の設備女子会が担っているのではないかと今回の申し込みフィーバーで改めて認識させられた。

今回は『中部＆近畿支部』のコラボ企画であったが、『中国・四国支部設備女子会運営委員』の方のご参加もあり、『近畿』を挟んで３支部の大変活発な支部間交流となったことはとても嬉しかった。一昨年度は、中部支部運営委員が東北支部に出向いて事業支援をした。

今後、全国にある各支部設備女子会から発信の機会がもっともっと増えると、設備女子会が名実ともに全国組織となり得るのではないかと思う。今回の全国初の支部コラボ事業をきっかけに、設備女子会の支部間交流企画事業が全国各地に広がっていくことを願う。 

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